1000億円で一休.comがヤフーに買収される狙いとは…

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2015年12月15日

一休.comがヤフーに1000億円で買収されるニュースが流れてきました。

即日、一休.com利用施設にも買収された旨を伝えるFAXが通知されました。

「今後の運営コンセプトにおいて何ら変更はございませんので引き続き一休.comを宜しくお願い申し上げます。」的なね。

まずさ・・・

一休.comって何?

私もこの仕事を始めるまでは聞いたことも無いない名前でしたが、一休.comとは高級旅館をメインターゲットとした宿泊予約サイトのことです。
高級旅館に特化したこの宿泊予約サイトは、宿泊業界の人たちの中では名の通った富裕層向けの予約サイトです。

詳細はここでは割愛しますが、この高級旅館宿泊予約サイトがヤフーに買収されたのです。



一休.com
http://www.ikyu.com/

サービスの質を担保された高級旅館のみ掲載されているので、いわゆるハズレ宿みたいなところは掲載されていません。

メインは高所得者層がリピートして使うようなサイトですが、実際に掲載施設を見てみると私のような一般人レベルでもまったく問題なく予約できるのは意外でしたね。ただ、やっぱり料金的には高い施設が目立ちますね。

近年ではじゃらんや楽天トラベルの猛追を受けて取扱額としては劣るものの、

じゃらん、楽天トラベル、るるぶトラベルについで、宿泊予約サイトとしては大手の位置付けにきます。

宿泊以外にも高級レストランのオンライン予約ができる「一休.comレストラン」なども展開しています。

仕掛けたのは一休.comサイドだった

ヤフーと一休.com、経営規模を見ると完全にヤフーが一休を食った形にみえるこの買収劇。

しかしながら、この買収を仕掛けたのは一休.comの創業者である 森正文 代表取締役社長でした。

自らが退任してでもヤフーを味方に、社の隆盛を願ったオトコの中のオトコです。

国内最大手ポータルサイトを持つヤフーと一休.comが交わることで、より多くのチャネルからの顧客流入が見込めます。

もはやじゃらんや楽天トラベルに対抗するというよりは

「より高級路線でダントツに勝ちたい」

そのためには現在抱える413万人の一休.com会員を更にYahooを利用して伸ばす目論見が見え隠れしてますね。

Yahoo!トラベルはどうなるの?

yahoo

一応、ヤフーも自前の宿泊予約コンテンツを持っています。

Yahoo!トラベル http://travel.yahoo.co.jp/

Yahoo!トラベルはTポイントという国内でも比較的流通量の多いポイントを取り込み、それらを全プランに最低5%も付与しちゃうというTポインターにはたまらない宿泊予約サイトを構築してきました(宿泊料金の5%をTポイントで還元する)

あれあれ?競合しちゃうのでは?

と思いましたが、そうでもないようです。

ikkyu

このようなスキームを目指すということです。

ヤフーサイドとしては、正直じゃらん(リクルート)や楽天トラベル(楽天)を買収して国内最大級のポータルサイトのコアコンテンツに…という考えも全然アリでしょう。

しかし、それはあまり現実的ではないですよね。資金的にも。

資金的にも一休クラスであれば良い買い物であり、既存のYahoo!トラベルとの差別化も叶うので好都合であったと予想できます。

Yahoo × 一休.com 今後の展望とは

今はまだイマイチの知名度である一休.comですが、間違いなく今後ヤフーの傘下に入ることで社会的認知度も上がってくると予測します。

Yahooが検索サイトとして国内最大のポータルサイトであり続ける限り、あらゆるユーザー同線で今後、一休.comYahoo!トラベルが優先的に露出してくるでしょう。

それこそ極端な話、yahoo検索で「宿泊予約」とキーワード検索をかけたときに一休.comYahoo!トラベルで1ページ目を占拠してしまえば相当数のユーザーが両サイトに流れますよね。笑

でも一番怖いのはやっぱりGoogle

吟遊

今現在、google検索で箱根の「吟遊」と検索をかけると赤枠でなんとチェックイン/チェックアウトが表示され、入力するとじゃらんや楽天トラベルなどの料金を拾ってきて比較できるようになっています。
※施設名に意味はないです、どこでもいいです。

これだけなら別にユーザー目線で良い機能じゃないか。と思うのですが…

今後、このgoogleが宿泊予約サイトを立ち上げたとしたら…

この画面から予約が直接可能になってしまいます。

すなわち、キーワード検索後、公式HPすらすっ飛ばしての予約が可能になってしまいます。

全く公式HPを見てもらえないなんてこともあるかも知れません。
旅館のWeb担当者としてはこれほど怖いことはありません。

(まぁGoogleもそんなに思い切ったことをいきなりするとも思いませんが)

しかもこのカラクリは宿泊業界だけに留まりません。

世界のEC市場すべてにおいて脅威です。

インターネットの入り口にGoogleがある以上、ネットでの情報収集はすべてGoogleの思いのままです。

知らないところで一部の人間にその他大勢の人間がコントロールされてしまうというSF映画のようなことが現実に起きないことを祈ります。

writer by @lalamyuuu