心付け(チップ)は本当に必要?気になる舞台裏はこんな仕組み

現役の旅館ネット担当が教える!絶対に損しない旅館の予約法

旅館泊まるとき、一度は気にする心付け。

いわゆるチップのことです。

普段から旅行をしない人たちにはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、

海外ではよくサービススタッフに渡したりするアレです。

では、実際に旅館での心付け(チップ)は必要なのでしょうか?

気になる疑問をスッキリ解消します。

旅館の裏側はこうなっています。

心付けとは? 相場があるの?

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知らないほうが幸せなこともある

海外はもとい日本のホテル・旅館にも昔からこのような文化があります。

心付けとは仲居さんや宿側へのお世話になりますという意で渡すお金になります。

厳密にはチップは海外などではサービスに対しての成果報酬として

考えられているので支払わなければなりません。

そこが心付けとチップのニュアンスが違う部分です。

「足の悪い両親が一緒で何かとお手伝いが必要になるかもしれない」

「子供達がうるさくて迷惑がかかってしまうかも」

「これから一泊お世話になりますね」

人によって感じるところはケースバイケースです。

心付けとはすなわち感謝の意。

ゆえに ”絶対渡さなければならない”というわけではありません。

感謝の気持ちに相場?

『相場』という表現が正しいのかは不明ですが、

概ね宿泊料の10%程度…と言われています。

心付けは、高級ホテルや高級旅館で渡すことが多く、

ぶっちゃけ、一人一泊10,000円以下のビジネスホテルや大衆旅館ではこのような振る舞いは不要です。

本来、気持ちをあらわすものなので”相場”などを考えるようであれば不要です。

実際どうなの?

心付けでサービスはこう変わる

心付けを頂戴したスタッフは深々とお礼をし、こう思うのです。

「あぁ~、いいなんてお客さんや~」

以上です…

そう、何も変わらないのです。

スタッフさんのテンションが一時上昇する程度でしょうか。

しいて言えば、スタッフさんに5分間のバフがかかり各種ステータスが上昇します。

( 笑顔 ・ 体力 ・ やる気 ・ 経験値etc )

心付け : 勘定科目 “雑収入”

それこそ家族で運営している小さな旅館であればシンプルにもらった仲居さんの”おこづかい”になっている旅館もあるかもしれません。

しかし、規模の大きい旅館ともなれば、完全に組織された一企業です。

『心付けは上司に報告』され、経理課のもとへ届けられ会社の雑収入として計上します。

後日、部署内で給与に含めて社員スタッフ全員に均等分配されます。

給与明細に載る内容ですので、会社も社員も納めるべき税金を納めています。

ある意味、福利厚生ともいうのでしょうか?

この辺はどこまでもビジネスです。

骨肉の争い

話は大昔、心付けは仲居さんの歩合のポケットマネーとして扱われていたようで、

旅館に到着したお客様に連れ添うように仲居がぴったりとマークする構図。

中には売店まで一緒についてくる仲居さんもいたんだとか。

そうなるともうお客様の奪い合いになります。

まさに骨肉の争い。

まして女性の世界ですし、想像しただけでシビれますね。

しかし、今では時代の流れと共にそのようなことはなくなっていきました。

何割の人が心付けを渡しているの?

心付けをいただくお客様は全体の1割前後です。

この数値自体はその旅館のコンセプトまたは客層によって、

まったく異なりますのであくまで参考値です。

年配の方の利用が多い旅館はやはり心付けも多いですし、

若いお客様が多い旅館は断然少なくなるはずです。

季節や日によっても全く変わってくるでしょう。

※いくらなんでも6割以上などはないと思います。

結論としては

旅館の宿泊費の中にはしっかりとサービス料(奉仕料)というものが組み込まれています。

若い世代がこれから旅館を活用していくことを考えると、

無くなっていく文化ではあるのかなと思います。

常にお客様のことを想う接客サービスを提供する旅館サイドから言えば、

「お金はお客様の思い出作りに使っていただくのが一番である」と考えます。

心付けで悩み、気にするくらいなら館内でいかに ”充実した旅にするか” を考えた方が結果旅館側にもいい影響をもたらします。

売店で買い物するも良し、少し贅沢なお酒を飲んでみたり、ゲーセンでゲームに没頭してみたり。

ゆえに当ブログでは結論として、心付けは不要と考えます。

いや、でも渡したい場合

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渡すタイミング

お心付けを渡すタイミングとしては、客室にご案内してもらった後やお茶をいれてもらっているときなどに、そっと渡すのがよいでしょう。

夕食の際、仲居さんがご挨拶に来てくれたときでもOKです。

こっそりポチ袋などに入れて「よろしくね」と渡してあげましょう。

ティッシュペーパーに包んで渡しても良いです。

財布から裸で出すの少し見っとも無いというか生々しいです…。

そっと自然にさり気なく

仲居さんも一度は受け取りを遠慮するかと思います。

でもそこはさり気なく押し渡してあげると、仲居さんも受け取りやすいです。

それでも断られる場合は、素直に引いてください。

旅館(企業)のコンプライアンスの関係でいただかないことが規則になっている可能性があります。

「個人的にもらってください」と言ったところで、

強引に渡された仲居さんは上司から叱られ、黙っていれば罪悪感から一日中モヤモヤした気持ちで業務に就くことになります。

かわいそうなのでやめてあげてください。

渡さないと気がすまない人向け

二人で一泊合計40,000円くらいであれば2,000~3,000円包んであげれば十分でしょう。

相場が10%だから4,000円・・・なんてナンセンスです。

気持ちなのですから1,000円だって嬉しいものです。

「この人ケチだな~」なんて絶対に思いません。

仲居さんももらえることが当たり前だと思っていませんので。

スマートな気持ちの表し方

別に感謝の意を伝えるには必ずお金でなくてはならないという決まりはありません。

旅慣れしているお客様ですと、

お客様の地元でちょっと買えるお土産品などを頂戴することもあります。

その場で仲居さんとも話に花が咲きますし、

館内で社員が頂戴したお土産品をいただく際も、

「○○さまは、心遣いのできる素敵なお客様だね」と言われるかもしれません。

ポイントはなるべく小分けにできるお土産を選ぶこと。

ご近所へのお土産もそうですが、配りやすく気が利いたお土産になります。

それと自営でモノ作りをしている人であれば、自社製品をお土産にするのも面白いです。

PRにもなりますし、そこから新しいビジネスが始まる可能性すらあります。

旅館のキモチとは

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私が勤める旅館では、「○○さまからお心遣いを頂戴しました」

と上司へ連絡が入れば、頂戴した金額にあわせて

『夕食の際にお酒を差し入れしたり』『お土産を持たせたり』などを行っています。

このように心付けには、お互い気持ちの良い関係性を保つ潤滑油のような役割もあるのかもしれませんね。

社員にも還元していますし、ここでもWin-Winの関係性が成立しています。

まとめ

心付けは必ず渡すものではない
心付けでサービスは大きく変わらない
渡すときはさり気なくスマートに